一陽来復・大安の日に-4

 本欄で年頭のご挨拶を申し上げてまいりましたところ、今年は早12月となってしまいました。2024年・2025年に賜りましたご厚情に感謝申し上げますとともに、2026年のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

 2024年の年頭までメディアの情報提供について継続してお伝えしてきました。ざっくりと振り返りますと、報じられなかった諸事が一般に表面化した2024年となった一方で、代替メディアとして書籍・雑誌よりはショート動画が花盛りとなり、混迷と分断に拍車を掛けた年でもあったように思われます。2025年初頭に一部の方々にお届けした書面では次の一節を掲げた次第でした。 

 あなたの不思議な力が再び結び合わせる、
 時流が厳しく分け隔てていたものを。
 すべての人が兄弟となる、
 あなたの優しい翼が憩うところで。

 シラー(平野昭訳)「歓喜の歌」(平野昭「シラーの詩に熱狂したベートーヴェンが、第九で伝えたかったことは」2022年11月22日付『家庭画報.com』より一部抜粋)

 元々の「歓喜に寄す」「歓喜に寄せて」は1785年の作品だそうで、240年前の「分け隔て」は今また深まる一方なのか、「すべての人が兄弟とな」れたらよいのに――と素朴に願ったものです。2025年も12月に至り、現在の状況をどのように評価すべきでしょうか。

 「素朴な疑問や小さな違和感を大切にして、自ら調べる、自ら考えてみる」ことを繰り返し述べてまいりました。本年とりわけ槍玉に挙がっていたオールドメディアにも注目すべき報道はありますし、そこから発せられる日々のニュースのなかには報じる側の一定の意図が違和感となって感じられるものもあります。ここ数年の間、地道に展開しつづけてきた新興メディアには当該媒体でしか接することができない貴重な評論がみられる場合がありますし、逆のケースも見受けられるわけです。情報の精査に当たっては、引き続き「決め打ち」ではなく「是々非々」の姿勢で臨むようにしていきたいところです。

 さまざまな局面で「故(ふる)きを温(たず)ね新しきを知る」ことが解決の一端となるテーマが増えてきたように感じられます。一出版メディアとして手がかりとなる素材のご提供を担う取組みを進めてまいりたく、皆様には変わりませずご指導・ご鞭撻を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

 2025年12月3日  *宮野様、ご指摘をありがとうございました。

LogoColorTextBelow合同会社公硯舎
代表社員  竹内拓生